魚の、岸への大量漂着は全国で相次いでいます。
2023年12月中旬では三重県志摩市の漁港ではカタボシイワシが約30トン以上、2024年1月には北海道の鵜泊漁港でイワシが10トン以上打ち上げられました。
魚が打ち上げられると、地球に何か異変が起きているのでは?何かの前触れ?と思う方もいます。
イワシなど小魚の、岸への大量漂着はなぜ起きるのでしょうか?
大量漂着はなぜ起きる?
漂着の原因
魚が大量に漂着する詳しい原因は、あまり分かっていません。ですが、考えられる理由がいくつかあります。
水温
魚はどんな海の中も元気いっぱいに泳ぐイメージがありますが、水温に敏感な変温動物です。
魚には①動きやすい水温の【適水温】と②生存できる水温の【限界水温】があります。
イワシを例に見ていくと、適水温は14~17℃(※種類によって多少数字が異なります)
そして下限の限界水温は8~9℃です。
魚が漂着することが多い北海道南部の1月の海水温は10℃前後。
この水温を見るとイワシが動ける下限水温のギリギリということが分かります。
イワシは水温が低すぎると動きが鈍くなるため、温かい水温を求めて移動することがあります。
移動中に急激な海水温の低下によって動けなくなり、海岸に打ち上げられてしまうのではないかと推測されています。
実際に強風が吹き荒れる冬の海は海水温が特に下がりやすいので、漂着のニュースは多いように感じます。
天敵に追われた
マグロやブリなどの大型回遊魚、イルカなどの天敵に浅瀬に追われて漂着するケースもあります。
浅瀬の海岸では追いつめられた魚が一斉に呼吸するので酸素濃度が急激に下がり、魚が弱って沖へ戻ることができなくなります。
実際に魚が打ち上げられた海岸では、海水が白く泡立つなどの一時的な変化も見られます。
漂着した魚は持ち帰っても良いの?
北海道では気温自体が低いので、漂着した魚が傷みづらく持ち帰る人もいますが、腐敗している可能性も十分考えられます。
安全のため、持ち帰りは避けたほうが良いです。
まとめ
魚の大量漂着は異常現象のように思えますが、水温低下によって仮死状態で打ち上げられることは珍しいことではありません。
何トンも打ち上げられて魚の数が急激に減少するのでは?と思いますが、生態系全体で見ると影響はそれほど大きくないようです。
決定的な原因は分かっていないため、今後、海の謎が一つでも多く解明されると良いですね。
以上、「イワシやサバの大量漂着はなぜ起きる?」でした!
次回もお楽しみに♪
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