ボラが飛ぶ驚きの理由

釣り場では魚がジャンプする姿を目にすることがあります。

アジなどの小さな魚が群れでジャンプしているのではなく、ある程度大きく成長している魚が飛んでいます。その魚の正体は【ボラ】です!

今回は、ボラがなぜ飛ぶのか謎に迫ってみたいと思います。

目次

ボラが飛ぶ驚きの理由

ボラはこんな魚

先ずはじめに、釣りをしている方なら“ボラ”は馴染みがある魚ですが、市場にはあまり出回らないのでどのような魚か簡単に説明したいと思います!

ボラ目ボラ科に分類され、体長は約50㎝ほどに成長する大きな魚です。

私たちの生活域に近い海、河口や河川、内湾に群れで生息しています。

ボラ

卵は高級なカラスミにもなる魚です!

ボラが飛ぶ条件

次にボラがどんな時に飛ぶことが多いのか見てみます!

ボラは以下の3つの時に水面を飛ぶ行動が多くなります。

  • 水温が20℃以上
  • 水中の酸素濃度が低い
  • 日中

これらの条件をもとに、ボラが飛ぶ理由を解説したいと思います。

酸素を取り込んでいる

魚はエラ呼吸なので、わざわざ水面から飛んで呼吸をする必要が無いのではないかと思いますが…。

高水温の夏の時期になるとプランクトンの動きが活発になり水中の酸素濃度が低くなります。

すると、ボラは水面から顔を出して口をパクパク開け、酸素を取り込む行動をよくします。

2022年東京・大阪の河川でボラが1000匹以上死んでいました…。
原因は酸欠ではないかと推測されています。
群れで行動するボラは水中の酸素量を特に消費しやすそうだね。

そうそう、幼魚の頃は特に群れの規模も大きいからね。

ボラの捕食方法

さらに、捕食方法の面から見ると多くの酸素を必要とする魚です。

ボラは海底の泥・砂に付く藻や有機物であるデトリタス(生物の死骸や老廃物が分解されたもの)を食べています。

海の底は表層に比べて酸素濃度が低く、長く捕食時間を持つには酸素を体の中に溜め込む必要があります。

ボラ特有の体の構造

ボラは喉の上の部分に空気を溜め込む釣鐘状の器官を持ちます。

ボラのジャンプは水面から勢いよく飛び出ることで、一度に多くの酸素を取り込んでいるのではないかと考えられます。

溜めた空気は出ちゃうことはないの?

着水するときに体をひねって
酸素が出ないようにしているんだよ。

実際にジャンプをした後は、海底で約5分ほど活動できるようになるそうです!

最後にこの仮説は…

以上がボラが飛ぶ理由の一つではないか?と言われていますが、実際のところ、詳しいことは未だ解明されていません。

魚の生態は未だに謎が多く、これだ!と決定的に言えない現況です。

ボラの秘密は深いね!

この他にボラはエラに砂や泥が詰まって死んでしまうこともあるので、もしかしたらジャンプの衝撃を利用してエラ詰まりを解消しているのかもしれません。

まとめ

ボラがジャンプしている姿を見ると活性が高く、今日は魚が釣れるのではないかとワクワクしてしまいますが、実際は魚が釣りづらいという話があります。

ボラは捕食者が近くにいない、警戒心が薄らいでいるときにジャンプをしており、近くに大きな魚がいないのではないかと推測されます。

さらに、ジャンプの音や衝撃が大きいので他の魚が逃げてしまうこともあるそうです。

ボラが飛び跳ねている様子を見た時は、海底付近の酸素が少ないことから、魚の活性は上がらず釣りづらいのかな?ここは魚が少なそうだからポイントを変えようか等の海の状況を予想することもできそうですね。


以上、「驚き!ボラが飛ぶ理由」でした!

次回もお楽しみに♪

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