秋の気配を少しずつ感じる9月!
海水浴のシーズンも終わり、海の中も地上と同じように少しずつ秋が訪れるのでしょうか?
今回は陸から見えない「9月の海の中の様子」を紹介します!
9月 海の中を知る
9月の海水温
まずは9月の海水温を見てみましょう。(9月末の海面水温予測です。)
夏に引き続き9月は水温が高いですね。
9月末でも北海道は20℃、日本海側は25℃、太平洋側では28~30℃付近まで水温がありそうです。
実は海の中の季節は地上よりも1~2ヶ月遅れて訪れ、水温上昇のピークは8月の末です。
そこからゆっくゆっくり時間をかけて水温が下がり、海の中に秋が訪れます。
魚達の様子
魚にとって高水温は私たち人間と同じように、活発に動き回るのは厳しい環境です。
海の表面は先ほど説明したように水温が高いですが、100m深く潜ると表面水温に比べて約5~10℃ほど低くなります。
魚の種類によって生息する水深が異なりますが、適正な水温を求めて深い場所へ移動していることが多いです。
図を見ると、陸地近くは海水温が表示されていません。これは海底が100m、50mより浅い箇所は空白となっています。
神奈川・静岡・富山・和歌山・高知・宮崎・鹿児島あたりは水深が深いので、魚が多く集まり、釣りが楽しめそうです。
海が天気を変える
9月の海の水温が高いことで台風が発生しやすくなります!
台風が発生すると、海の中の様子は以下のようになります。
- 高波や水中では強いうねりが発生
- 海の水がかき混ぜられるので濁る、ゴミが多くなる
- 魚は安全な場所(深場)へ避難
地上と同様、海の中も大荒れになるようですね。ですが、台風通過後の海はガラリと姿を変えます。
- 水温が下がる
- 透明度が上がる
- 魚は河口付近で河川からえさ(小魚や虫)が流れてくるのを待つ
台風が通過した後は、なんと水温が下がります。
これは、台風の強烈な風が吹くことによって、海面の暖かい水が蒸発して冷め、水深が深いところの冷たい水が湧き上がる仕組みです。
水温が下がる範囲は広範囲ではなく、台風の進路周辺のみのようです。
釣りをするなら、通過直後ではなく2~3日後がおすすめ!
水質が濁りやすい?
9月の海は”赤潮”が発生しやすくなります。
赤潮は微生物(プランクトン)が大量繁殖することにより水質が濁ります、一斉に呼吸を始めるので海の中の水が酸欠状態になる現象です。
9月は微生物が増殖しやすい水温が続き、太陽光もよく当たるので赤潮が起こります。
特に発生しやすい場所は内湾です。
河川から栄養豊富な水が流れ込み、陸地に囲まれた内湾は水の循環が少ないので富栄養化になりやすいです。
高水温の時期は、釣り場選択に注意です♪
9月に魚釣りを楽しむには?
9月は釣りシーズンのようなイメージがありますが、高水温は魚の活性を下げ、釣果が伸びにくい時期です。
それでも9月に釣りを楽しむポイントを紹介します♪
サビキで釣れる魚が多い
9月はアジやイワシ、サバなどの回遊魚が釣りやすい月です。
サビキ釣りで狙いますが、アジはこの時期海の表層だけではなく中層~低層でエサを探します。
幅広い水深を探ると釣果アップへ繋がりそうです♪
釣り場は深め、仕掛けは長め
私たちが釣りがしやすい内湾や漁港内は水深が浅い、もしくは水の循環が少ないので魚が近距離にいないことが多いです。
なるべく水深が深く、外洋に面した堤防などを選択すると良いです〇
使用する仕掛けは飛距離が伸びやすいものを選択すると、魚が釣れる確率がアップします。
海流スポット
一定の水の流れに乗って魚達は移動してきます。
9月の黒潮の流れ(予報)は離岸している場所が多いですが、高知では一時接岸、房総半島は接岸して流れることが多いので大型の魚が釣れるチャンスです。
地域によって流れが異なるので、釣りに行く際にチェックしてみるのも良いかもしれません。
時間を見極める
魚によって活発に動く時間が異なります。釣りたい魚によって時間帯を選ぶと良いですね。
早朝・夕方 | 日中 | 夜 |
---|---|---|
回遊魚(アジ・サバ・イワシ)、青物 | ハゼ | タチウオ |
まとめ
9月の海の中は高水温により台風がよく発生し、意外と海の中は大忙しなのではないかと思います。
月によって海の中の環境は変わり、魚達はこの変化を敏感に感じ取り適応しています。
秋の訪れはまだまだ先、魚達が活発に泳ぎ回る海の中が来るのが待ち遠しいですね。
以上、「9月 海の中を知る」でした!
次回もお楽しみに♪
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